「にぎやか色のちび」読者の声

                  

『にぎやか色のちび』を読んで 

ちびが仲間をさがしている時、いろいろな動物から
「きみは仲間じゃないね」
といわれて、ちびの仲間が見つからなかったので、わたしは最初かわいそうだなと思いました。
やさしく言う動物もいたけど、強くおい返すように言う動物もいたのに、ちびは泣かないで強いなと思いました。

なかなか仲間が見つからなくて、ちびはどうなるんだろうと思いました。するとちびが
「わたしはわたしでいいんだ」
と気がつきました。わたしは、ちびの心がすっきりして、とびはねたいようなうれしい気もちだったと思います。

のはらにもどってきてみんなに「わたしはわたしなの」と言った時、みんなは喜んでくれました。種類がちがっても仲間だとみとめてくれたんだと思います。見た目ではなく、心の仲間になれたんだと思います。

最後にちびの作り方が書いてあって私も作りたくなりました。作り方が書いてあるなんてめずらしくて、とてもいいなと思いました。  
                                (2007年12月1日、まゆ、10歳、東京都)

 

なんでこんなにたくさん、仲良しになっちゃうわけ〜?」

『赤いロッコと緑のギル』、そして『にぎやか色のちび』を拝読いたしました。

息子は4歳。『赤いロッコと緑のギル』はちょっと難しいかなと思いましたが、一緒に楽しめまし
た。ロッコとギルが鼻をくっつけたところでは、息子も嬉しそうに笑っていました。
特にお終いのところの、ロッコたちとギルたちが交じって遊ぶところではケラケラと大笑い。
「なんでこんなにたくさん、仲良しになっちゃうわけ〜?」と。保育園での自分とお友達とを重ね合わせて読んでいるようでした。

そして『にぎやか色のちび』は、こちらも物語にどっぷりと浸かってしまいました。
ちびがあちこち歩き回って自分の居場所に途方に暮れていると、わがチビもハラハラし通し。みんなに冷たくされてしまう様子を見て、「さびしくないかなぁ」と心配していました。
ラストの「わたしはわたしでいいんだ」の言葉でホッとしたようですが、「ちびのママはどこかにいるんだよね。どこかなぁ。ママがいればさびしくないよね」と感想をもらしていました。

私は物語でちびのことしか追っていませんでしたが、息子は母親のことまで考えていたようです。とっても驚いてしまいました。

ステキな絵本に出合わせてくださり、ありがとうございます。

わが息子の好む傾向をみていると、『ぐりとぐら』『11ぴきのねこ』『しろくまちゃん』など、20〜30年前から続くシリーズものばかりなのです。なぜなのかはわかりませんが、古びない魅力を物語がもっているということなのでしょうね。私も子どものココロになって一緒に絵本に浸かっています。

ドイツ語圏で人気の、ロングセラーの絵本がほかにもありましたらご紹介くださいませ!          
                                                                
                               (2005年12月6日・TOMO・神奈川県)

 

 ★ 『にぎやか色のちび』を子どもたちに読みました!

今日、知的な発達障害を持つ子どもさんと、そのおかあさんたちの「ダンスで遊ぼう」の集まりのとき、初めてみんなの前で「にぎやか色のちび」を読みました。

ダンスを教えるより何倍も緊張しました。

ゆっくり読むと15分以上かかるので、35人みんなじっと聞いてくれるか、すごく心配していたのですが、途中さえぎられることもなく、無事最後まで読むことができました。

みんな最後までちゃんお話を聞いてくれたので〜す! 本当に嬉しかったです!!

イスに座って絵本を読む私に寄ってきて、くいいるように絵本をのぞきこむ男の子と女の子がいて、その二人に導かれるように私も何も考えず、ゆったりとした気持ちで読むことができました。

カバさんがザブーンと登場する場面では、「オー!」なんて言ってくれたり、犬が出てきてワンワンとほえると、一緒にワンワンと言ってくれるのです。そして、しゃぼんだまの場面では、絵本のしゃぼんだまを指でさわりにくるのです。なんて愛らしい…抱きしめたいくらいでした。

「ちび」を作っていっしょに連れて行ったり、自分なりの工夫でBGMも作ってみました。
野原の部分の小鳥のさえずりから、徐々に川の流れの音につなぎ、ボートの場面、最後の展開部分には明るい優しい感じのメロディを入れました。

私を導いてくれた二人の子どもたち、今日は本当にありがとう!!  (2004.10.4、愛知県、ひとみ)

 

 

 

 ★子どもの時に出会いたかった本


「にぎやか色のちび」と「赤いロッコと緑のギル」を読みました。

絵本というものにきちんと向かい合うのは、もしかすると幼少の頃以来。
つまり完璧な門外漢な訳で、専門的なことは分かるはずもないのだけど、楽しかったあっ!!
忘れていた絵本の楽しさを思い出しました。

小さい時は好きなお話の主人公になりきるために、いろんな小道具を使ったりしたものでした。例えば、お下げ髪の女の子が主人公だったら、裁縫箱のなかに見つけだした仕付け糸の三つ編みの束を借りて、頭に乗せたり...。  その点、このお話の主人公は、自分でオリジナルに作れてしまう !    自分が主人公と一体化してお話を味わうだけでなく、実際に主人公を目の前に おいて友達にもなれるんですよね。なんて素敵なんでしょう!  きっと子供の時この絵本達に出会えたら、夢中になったと思います。

そして子供時代にこんな絵本があったならすごく嬉しかっただろうと、思いました。小さい時って、それなりに結構根源的な、人間が立ち向かう疑問について、考えているものですものね。もちろんその時は、うまく 言葉にはできないのだけれど。 『自分って何なのだろう?』『大きくなっていくってどういうことなんだろう?』なんてことを。自分を取り巻く環境、まわりの人達だったり、自然界の全てについて、ぼんやりとした不安色の疑問が、これも漠然と抱いている(いま思えば、 眩しいばかりに)輝く希望と同じ大きさで心のなかに同居していたもの。
 
そういうことには、どんなに夢中になっても、子供心にも自分とは懸け離れた世界のお姫様や王子様が答えてくれることじゃないでしょ。 「ちび」や「ゲッギ」は身近で、自然に空想に遊べる子供たちそのもの。だからお話の最後に心から自分までもが嬉しくなって、希望の嵩がグンと増える んですね。
 
こんなに引き込まれるのに大きな役割を果しているイラスト。シンプルでとっても存在感のある独特のタッチですね。水彩系の優しい色合いで、流れるように続く「赤いロッコと緑のギル」も楽しいけれど、「ちび」のエネルギッシュな絵が 、なかでも沢山の犬達が吠えている絵が目下のところ、私のお気に入りです。 ページを開けた途端、絵の中にグイっと引き込まれました。‘わあっ!’と思わず 声をあげそうになりました。ページごとのモノクロ、フルカラー、そしてモノクロにぴりっとカラーを使ったものの使い分けも絶妙。

と、そんな訳で久しぶりに遭遇した絵本にすっかりハマりそうです。
質の高い絵本の愛読者に大人が多いというのもうなずけます。
                                    (2004.10.10、大分県、?ゲッギ)

 

 

 

★みんな大切なオンリーワン

「にぎやか色のちび」を拝読致しました。

私は社交ダンスの教師をしておりますが、障害者スポーツ指導員でもあり、ダンスのボランティア活動もしております。多種多様の障害を持った方とのふれあいが多く、まさに「きみは きみでいいんだよ!」を現場でいつも実感しています。一口に障害といっても、程度も種類もちがいますので、それぞれに合わせて踊っています。「あなたの障害を特徴としたダンスを楽しみましょう」と言うのが、私の持論です。障害があっても、ダンスを楽しむ気持ちに変わりはありません。
  
「にぎやか色のちび」を読んだとき、この一緒にダンスを楽しむ仲間の顔が浮かび、ぜひ読んでもらいたいと思いました。みんなが違っているから面白い、楽しい。自分も他の人も、みんなオンリーワンだということ、大切なオンリーワンだということ、自分も大切なように相手も大切だということを障害のあるなしに関わらず、知って欲しいと願っています。
  
知的発達障害を持つ子どもたちのダンスレッスンの時、この絵本を読ませて頂こうと思っています。多動症の子どもさんもいますのでみんな聞いてくれるかと心配ですが、万全の準備をして挑戦してみます。  (後日談→★『にぎやか色のちび』 を子どもたちに読みました! へ)                
                                    (2004.10.4、愛知県、ひとみ)

 

  ★溶け合うように

 

図書館にはいった「にぎやか色のちび」を、小学校2年生と3年生の女の子3人と、顔と顔がくっつくくらいの距離で読みました。一人で、しみじみ読んだ時もよかったけれど、子ども達と読み合ったひとときは、まさに溶け合うという感じで、本当に楽しかったです。

    
ページをめくっていくと、ちびが次になんの動物に出会うのか、わくわく、待ちきれない様子で歓声をあげていました。「あっちへ・・・、こっちへ・・・、こっちへ・・・、あっちへ・・・、」

の箇所に来ると、私の語りに声を合わせて、言葉のリズムを楽しんでいました。カラーと白黒と交互になっているのにも気づいたようです。「はじめは寂しい感じだったけど、後で楽しかったぁ。」
哲学的なメッセージが伝わったかどうかはわかりませんが、
不安な気持ちから安心に変わっていったちびの気持ちに寄り添っていたんだろうな、と思います。
    
ちび、って作れるんだぁ、と目を輝かせていました。ちびが可愛くて、

動物たちの表情がユーモラスでいきいきしていて、

30年前に出版された本だとは、信じられないです。  2004.9.22、宮崎県、ひばり)                          
  
    


   嬉しい第一号!    

池田香代子です。
ごぶさたしています。
すばらしい絵本!ありがとうございました。
お訳はリズミカルで、声に出して読むのにもってこいです。
内容は、フリースクール関係なんかにぴったりですが、そうでなくても、
今の子ども たちにぜひ、「応援」として伝えたいですね! 
ぜひ、広くご紹介したいと思います。         (2004.5.13、東京都、池田香代子)


   

  


  

  
 


 


  
  

                      

 

 

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