TOP 2009年 1・2月の更新日誌 過去の更新日誌 2009年5・6月の更新日誌                                    

               更新日誌

         

2009年4月26日(日) 入院のお知らせ
  
 4月6日に奥歯を抜きました。歯の下の隙間に膿が溜まっているのがレントゲン写真で分かっていたし、抜いたら膿が必ず血管に入るため、用心のために抗生物質もちゃんと飲んだのに、約2週間後の20日、熱が出ました。ここ数日、色々手を尽くしているのですが、残念ながら、熱がどんなことをしても全く下がりません。ホメオパシーの薬は効き方がゆっくり過ぎて今のところ何の効果もないし、昨日飲んだ化学製剤では、たったの3時間で3度も下がったものの、夜中にものすごい寒気がして、朝になったらまた39℃。

  
これではどうも保養どころではなく、入院する必要がありそうなので、もう少し経ったら(今はまだ朝の6時)、漢方の先生が推薦してくれた病院に部屋があるかどうか尋ねてみるつもりです。それにしても歯を抜いたことが原因でこんなことになるとは思ってもいませんでした。ウィーンで入院なんて、もう20年以上してないのに。

あ〜あ、久しぶりの休暇前々からとっても楽しみにしていたのに!
悲しいよ〜〜ぉ!病院ではパソコンは一切使えませんから、HPも見られないし、メールの送受信もできませんが、どうかご了承下さい。早く治るように応援しててね! (結局、漢方の先生推薦のフランツ・ヨーゼフ病院には空きベッドがなく、ウィーン市第二のヴィルヘルミーネ病院癌・血液学病棟に入院しました。)

2009年4月18日(土) カントリーウエスタン・コンサート
   
我が家から5分くらい歩くと、丘の斜面一体に貸し庭地帯が広がっています。丘の上には、庭を借りている人たちの集会所でもあり、舞台をしつらえたホールもある大きなカフェ・レストランがあります。そこでは、色々な催し物が行われていて、合唱団でも、クリスマス前のアドヴェントの時期(2007年12月12日)にここで歌ったことがあります。今日はそこでカントリー・ウエスタンのコンサートがあり、近所の仲良し家族と出掛けました。

  各貸し庭にみごとに咲いた連翹、プルーンなど木に咲く花、チューリップ、桜草などの花を愛でながら、斜面に伸びた坂をゆっくりと10分ほど上るとレストランに到着。早目に行き、おしゃべりを楽しみながらゆっくりと食事をとって、午後7時半にコンサート開始。最初はもっとアップテンポで演奏して欲しいのに、ゆっくり過ぎて雰囲気は出ないし、音は外れるしで、あらあ、来ない方がよかったかなあ、と思いましたが、30分位経つと、ようやく乗って来て楽しくなって来ました。そのうち、お客さんたちが舞台の前に出て、演奏にあわせてダンスを始めたり、手拍子やブラボーが出たり、なかなかいい雰囲気。ああ、デジカメ持って来ればよかった、と後悔。コンサートと言っても入場は無料で、帽子の中にコンサート応援金として寄付を入れるという気軽な方式です。
 
   合間には久しぶりに会った仲良し家族とおしゃべりを楽しみ、休憩後の演奏が始まってしばらくしてから、今年18歳になり、成人した男の子が「僕も一緒に帰る」と言うので、おとうさんとおかあさんを残し、9時半頃、家路につきました。帰りも、もう暗くなった空の下、坂をゆっくりと下りて行ったら、木と草地のにおいがしました。

2009年4月13日(月) たったの10日でもう春爛漫!
   
今日は「イースターの月曜日」で祝日。またもやよいお天気の今日は、有名な杏の花が見たかったこともあって、ちょっと遠出をしてドナウ河畔のヴァッハウ渓谷に行って来ました。

  初めてドナウ河畔アウトバーンを通って行きましたが、何と最初の40kmほど、左側はずーっと森、森、森(ドナウ河畔側)。木々はもうあっという間にすっかり新緑に覆われ、様々な枝振りの木々が、様々なトーンの緑に縁取られているのを眺めているだけで、なんだか心が踊リ出しそう!中にはもう濃くなり始めている緑もあって、もうすぐ初夏になってしまいそうです。ドナウ河畔の湿地帯は生態系がとても豊かなので有名なのですが、これほどの広い地域の自然をしっかり守ってくれているのがとても嬉しくなりました。

中世の趣きがそのまま残るデュルンシュタイン

  1時間ちょっと、93kmを走って、ヴァッハウでも特に観光地として有名な
デュルンシュタインに到着。イングランドのリチャード獅子心王(1157〜99)が第三次十字軍に参加した帰途、オーストリア公に捕らえられて、丘の上のクエンリンガー城に幽閉されていたので有名です。ドナウ河畔の岩山にへばりつくようにして造られた町なので、家々はおしくらまんじゅうをしているみたいにピッタリとくっつけて建てられ、道も細く、中世の建物がそのまま残っていてとても愛らしい!まさに春爛漫のお天気のよい祝日ですから、当然、観光客と近郊からやって来た人たちでいっぱい! レストランで昼食を摂ったら、さすが観光地という値段でちょっとびっくりしました。う〜ん、3年前に来た時は、もっと普通の値段だった気がするんだけどなあ。

 食事の後は写真の中央通り(!これでも一番広い通り!)に並ぶ愛らしいお店を見ながら、ドナウ河がすぐ下に臨める町の外れまで歩き(と言っても10分くらいですが)、広々とした気持ちのよい春の景色を楽しみました。その後はドナウ河畔に下りて、今度は湖畔の木々の葉や、10人でいっぱいになりそうな小さな人間用のフェリーや、ブドウ畑のそばに鮮やかに咲くたくさんのタンポポを眺め
ながら、燦々と輝く明るく、鮮やかな、喜びではちきれそうな春を満喫しました。
急斜面に手をかけて開墾した、頂上までずっと続く階段状のブドウ畑が、印象的でした。杏のほかに
ヴァッハウ地方は、ワインの産地としても大変有名です。

 10日ほど前に突然20℃を超えて以来、何と毎日毎日、よいお天気続き!何しろその前日まで雨や雪ばかりの、どんよりと暗い鉛色の日々が続いていたのですから、こんなにいいお天気なのに家でくすぶっているなんてとてもできずに、実を言うとこれまでに随分あちこちへドライブして、一日毎にものすごい勢いで広がって行く春を体験しました。カーレンベルク、ハイリゲンクロイツ修道院、グントラムスドルフのホイリゲ・・・。

 で、もちろん写真もたくさん撮ったのですが、残念なことにパソコンに保存はできるものの、色々試みても、どうしても写真の処理作業ができないので、皆さまにはそれをどうにかしてから、久しぶりに「ウィーン季節便り」の方でまとめてご紹介しようと思っています。というわけで、最近ご紹介している写真は、実はほぼ同じ季節の前の写真で雰囲気をお伝えしています。お許しを!では、まとめ紹介をどうぞお楽しみにね! 

 あ、ところで肝心の杏の花は、個々に満開になっている木はあちこちにありましたが、杏の果樹園などでは、まだつぼみが開き始めたところでした。満開になるのはあと1週間くらい先でしょうか。でも今日は、春爛漫のヴァッハウの自然が満喫できて大満足でした。

2009年4月10日(土) 表参道にカフェ・ラントマンの海外支店第1号!
  
東京地方のウィーン・ファンの方に大ニュースです!表参道に、ウィーン・ブルク劇場隣の高級カフェ・レストラン、ラントマン(Landtmann)が開店したそうです!味・雰囲気、どうでしょうね。パンは同じ小麦粉を使っても、水や気候の影響もありますから、同じ味を出すのが一番難しいのではないかしら。

  ウィーンの味と雰囲気を味わえるお店でありますように!行って見た方、ぜひ報告、お願い致しま〜す!

2009年4月6日(月)  ついに奥歯を抜きました!
   
どうも奥歯を抜かないといけないらしいとわかってからここ2週間ほど、ずっと重い気分でした。さて今日は最後の抵抗(?)というか、納得の行かないところをもう一度説明してもらって、それで納得が行けば思い切って抜いてもらう、という覚悟で行きました。

 まず歯の下の隙間に溜まった膿を抗生物質だけで取り除くことはできないかということ。

およそ10年前、日本にいた時、夏バテが遠因になって左腿に内出血が起こり、そこが知らないうちに化膿していました。何度も40℃の熱が出るので、いつもの熱かと思って、副腎皮質ホルモン剤を飲みましたが、一時的に下がるもののまたすぐ上がります。そこで変に思って、内出血の治療を受けたお医者さんに行ったら、腿にブスリと注射器を刺されました。何と膿が吸い込まれて来ました!そこでお医者さんが一言、大変だ、敗血症になる危険がある、今すぐ入院しなくちゃだめ!どこか希望の病院はあるか、と言うので、それまで入院したことのある病院の名を挙げるとすぐにそこに連絡を取り、入院手続きをしてくれました。というわけで、家にも帰らず、病院に直行してそのまま入院と相成りました。

   さて3日ほどして、主治医の言うことには、「心配したよ。たまたま抗生物質が合ったから本当によかったけど、それでもあと3日遅かったら手遅れだったよ。人間て結構コロリといっちゃうもんなんだよ」。ええ〜っ、ほんとう?!足の裏の小さな怪我をかばって変な歩き方をしたことから内出血が起きたのですが、こんな何でもないようなことで死ぬところだったなんて!と、ものすごいショックを受けました。

 で、前置きが長くなってしまいましたが、この時、腿を切開して膿を出せば早く治ったのですが、血液の状態が悪いため外科医が切るのを拒否したので、切らずに抗生物質だけで膿を吸わせることにしたのです。まあそれで、丸一ヶ月間入院することにはなりましたが。というわけで、この時の話をして、同じように歯の下の膿を抗生物質だけで追い出すことはできないのでしょうか、と聞いたら、
それはね、血管が通っているところなら、そこに抗生物質が運ばれるから、腿の内出血の時にはできたんだけど、この歯にはもう全く血管が通っていないから、抗生物質を飲んでも歯の中の炎症と下の膿が溜まっているところには抗生物質が届かないから、ダメなわけ。だからこの歯はもう抜くしかないのね、という説明。

 う〜ん、なるほどそうか、それじゃあ、しょうがないわね。まあ、右上の歯肉の炎症は今では回復したし、何か特別のものでもないこともわかって、切る必要もなくなったんだし、まあ、片方は我慢するか、ということで、即その場で抜くことになりました。ちょっとドキドキでしたが、すごく上手に抜いてくれて、痛いと思う間もなく終わっていました。とにかく歯根の一部がひっかかってなかなか抜けないとか、別に切開しないとダメとか、そういうやっかいなことにならずに済んで、本当にホッとしました。今思えば多分、それが一番心配だったのです。その後15分くらいガーゼを噛んで血が止まるまで待ち、これで大丈夫と言うことで、痛み止めと抗生物質と、抗生物質でやられる腸内細菌を補う薬の処方箋をもらい、イースターの後に次の予約を取って、歯医者さんをあとにしました。

 あ〜、終わった〜ぁ! やっと終わった〜ぁ! 急に心が羽のように軽くなって、遅い昼食を食べに行きましたが、もうすごくお腹が空いて、ニコニコしながら、もりもりと食べてしまいました。それで、もう昔のように不安と心配と緊張でガチガチになるようなことはなくて、まな板の上の鯉状態で落ち着いていたつもりだったのだけれど、奥歯を抜かなければならないという思いが、あれこれの心配と一緒にどんなに重くのしかかっていたかという事実に、自分でも今、気がついたという次第でした。

 周りを見れば今日もよいお天気で20℃を超えたので、柳の木は一辺に新緑に包まれたし、木々の芽もどんどん吹き出して、桜草やタンポポがあちこちに見られ、草地は一辺に緑に変わり、たったの3日間で突然世界が変わったようです。これで心置きなく春を楽しめます!今日はきっとよく眠れるぞ〜ぉ。


  2009年4月2日(木)  夏時間
   
お知らせがちょっと遅れてしまいましたが、オーストリアを含む中欧では、3月29日(日)から夏時間に変更になりました。29日の午前2時に時計がいっせいに1時間進められて午前3時になりました。これで日本との時差は1時間縮まって7時間になりました。日本時間の午後7時が中欧時間では同じ日のお昼の12時です。夏時間・冬時間の切り替えは、混乱を招かないために、常に3月と10月の最後の土曜日から日曜日にかけて行われます。

   でもこの1時間が曲者で、早く眠らないといけないのに、どうもさらに宵っ張りになってしまいました。ま、実際には今までと同じなんだけど、えっ、もう2時?!なんてことになって、焦って寝るのですが、朝は早く始まるのに、私だけ早く始まらない。たった1時間の時差なのに、慣れるのは結構大変です。

  これから10月最後の日曜日にまた冬時間が始まるまで、日本との時差は7時間ですので、電話やメールの時間など、どうぞよろしくお願い致します。ああ、でもただでさえ緯度の高いオーストリアでは夏はなかなか日が暮れないのに、さらに遅くなって、気持ちのよい外気の中でワインを飲みながら長いおしゃべりが楽しめる最高の季節がやって来ます。いつだったか7月、わあ、なんてきれいな夕焼け!と思って急いで時計を見たら、夜の9時半でした。

   今年の3月は例年にない寒く、お天気の悪い3月だったそうですが、その分これからの季節は大いに楽しもうと思っています。あと10日でイースター。これからどんどん暖かくなるそうです。ああ、やっと春が来る〜う!!!

2009年3月28日(土) Ludwig(ルートヴィッヒ)さんからの桜便り

3月初めの東京地方の桜

掲示板に写真のアップができるのか、ということがしばらく前、掲示板で話題になりましたね。Georgeさんが調べて下さって、うちの掲示板ではいたずらなどを防ぐために写真だけでなく、文字の大きさを変えたり、ネオンサインのように字を流したりすることも、残念ながら禁止になっていることがわかりました。

そこでLudwigさんが送って下さった、今年初めて見た桜の写メールをこちらに載せますので、どうぞご覧下さい。もう桜が満開に近い時期になってからご紹介するのが残念ですが、この桜はきっと日当たりがよいだけはでなくて、風からもしっかり守られた位置にあったのでしょうね。3月初めだったというのに、もうこんなにきれいに咲いています。

 一緒に隅田川の桜のHPも送って下さったので、ここに紹介いたします。東京地方の方、遅くなり過ぎないうちにぜひお花見を楽しんで来て下さいね! ああ、行けないのが残念だわ〜ぁ!

 花のお江戸の桜まつり
http://www.kanko-sumida.com/news/sakura/sakura_0325_up/top.html
 
  上記HPの中の「墨堤さくらまつり」↓では、芸子さんがお茶とお団子を運んで来てくれて、江戸情緒たっぷりだそうです。お見逃しなく!
 
http://www.kanko-sumida.com/news/sakura/sakura_0325_up/maturi.html

 Ludwigさん、桜情報、写真ありがとうございます!

2009年3月24日(火)  歯その後
  
土曜になって突然、猛烈に右上の歯が痛くなり、噛むと飛び上がってしまう痛さ!夜からは熱も出てしまったので、緊急ということで、月曜日の昨日、歯医者さんに行って来ました。分かったところでは、右上奥は歯が悪いのではなく、歯の方は歯肉の炎症で過敏になっているのであって、問題は歯肉の腫れと炎症にあるようです。なんか腫瘍みたいになっているので、背景に何があるのか知りたいから、CTスキャンをするのと、組織の一部を取って検査してもらいましょうということで、昨日は歯肉の一部を切り取って組織標本を作っただけで終わりました。しばらくしたら、歯肉を切った時、膿が出たのか(何かを吸い取っているのを感じていました)、もう歯肉の下の歯がドキドキするのが収まっていました。ちょっとだけれど、切ってよかったみたいです。

  しかも金曜日だけ来る前回の若い先生ではなくて、口腔外科の先生でもあるこの診療所の本先生に自然に診てもらえることになって、本当にホッとしました。彼女はちょっとぶっきらぼうだけれど、温かさがあり、説明もちゃんとしてくれるけれど、自分の意見もはっきり言ってくれる、とても経験と実力のある先生だということが、様子からとてもよくわかりました。私はとにかく歯の治療が嫌いなので(まあ、好きな人はいないでしょうけど)、この先生なら信頼できると思えなければ、とても治療を受ける気持ちになれないのです。しかも奥歯を抜くのならなおさら。

左下の奥歯は、その下が隙間になっていて膿が溜まっているのだそうで、これは歯を抜くしかない。その際、切ったところから血管内にばい菌が入るので、あなたのように白血球が少ない場合は、血管内に入ったばい菌が身体のどこかに棲みついて悪さをするかも知れないので、抗生物質なしというのは余りに危険だと思う。でも1週間くらい飲めばいいんですよ、よく漢方の先生と話して下さい、ということでした。

で、今日はたまたま漢方の先生の診察の日だったので、色々話したら、そういうことなら、そして1週間なら、まあ抗生物質を飲むのもやむを得ないでしょうということになりました。そして現状に合わせた1週間分だけの新しい薬を処方して下さいました。

  というわけで、歯を具体的に抜くとか切るとかいうことは、またしばらく延びました。まだ微熱は続いているのですが、今日処方した薬を飲めばそれも収まっていくはずだよ、ということだったので、早く落ち着いてくれればいいのだけれど。

2009年3月21日(土)  緑の葉っぱ
     
よいお天気になったので、午後2時間ほどヴィルヘルミーネの丘に行き、少しウィーンの森を歩きました。雪はすっかり消えていて、何と地面に積もった枯葉の間から、あちこちに緑の葉っぱが顔を出していました!もっとも先週の土曜日に行ったところとは同じウィーンの森でも場所が違うので、向こうは北斜面にあるのかも知れず、ひょっとするとあちらにはまだ雪が残っているのかも知れないし、こちらほど緑は見られないのかも知れませんが。スズランの葉にそっくりの行者ニンニクの芽もあちこちに出ていました。行者ニンニクは春の初め、まだ葉が柔らかい頃に摘んで、餃子を作るとものすごくおいしいの!今年は時期を逃さないで摘みに行こうかな。

  待ちに待った春ももうそんなに遠くはないと、初めて実感した日でした。肌に触れる空気も先週よりは和らいだ感じがしました。気温は5℃でした。

  30分ちょっと歩いた後はお城のカフェへ。ガラス窓越しにウィーンの街を遠く眺めながら、しばらくおしゃべりに興じました。

お城のサンルームを利用したカフェ
  

2009年3月20日(金)  歯医者
   
数日前、お寿司を食べていたら突然小さな石が出て来ました。お寿司に石?!と思ってよく見たら、左下の奥歯の詰め物が取れて落ちちゃったんでした!と言うわけで今日は歯医者さんへ。歯医者さんによれば、この歯は根がグラグラだし、抜かなくちゃダメ。右上の歯肉が何か詰まっているような変な感じがしたのは、そこが炎症を起こしているからということがわかりました。

で、左下の奥歯は抜く1時間前に抗生物質を飲んでから、局部麻酔をして抜く。その後はブリッジ。右上はこれからよく診てみないとわからないけれど、ひょっとするとこちらも抜かなければならない可能性があるとのこと。血液の病気を抱えているので、来週診察に行くのなら、主治医とこのことについて話して下さい、と言われてとりあえず放免されましたが、ああ…歯抜くのか〜ぁ、奥歯だから大きいし、怖いなあ〜…。ま、とりあえず恐ろしい出来事が1週間延びたので、それまでに決心を固めるしかないようです。 

2009年3月18日(水)  イースター飾り
   
たま〜ぁに晴れるだけで、毎日のようにどんよりとした空。雨はよく降るし、強い風が吹いて寒いし、春の気配はまるでなし。いい加減待てなくなってしまったので、少しだけでも春らしい雰囲気を、と思ってイースターの飾り付けをしました。猫柳の枝にイースター用の飾り卵を下げ、うさぎやにわとりの人形を立てました。うん、ちょっとだけ、春らしくなった感じ。

 イースターまであと3週間とちょっと。もう少しの我慢。

2009年3月14日(土)  ウィーンの森
   
ちょっと日が差したので少し外の空気を吸って来ようとウィーンの森へ出かけました。でもまだ春は遠く、こんな感じ。街ではもう2週間くらい前に溶けた雪がまだ所々に残っていたので、こんなに長く溶けないなんて、この辺は大分気温が低いのね、とびっくり。海抜は470mくらいなのにね。森の中に森林学校の小さな建物がありました。森林学校と言っても、森について様々な勉強ができる講座などを開くところのように思えました。テラスの部分には、実際の木と、その木についての展示があったので、読みながら、回って見ました。菩提樹は樹齢千年にも達するのだそうで、驚きました。あの「泉に沿いて茂る菩提樹」は10世紀にも渡って人々の愛の喜びや嘆きや悲しみを見続けて来た(まだ見ている?)のですね。たいていの木は100年から300年くらいの命。もう一つ何だか忘れてしまいましたが1500年に達するという木があって、人間の命との時間構造の違いを感じました。

 昨日までは雨がしょっちゅう降ったり止んだりしていたので、残念ながら森の道はまだかなりぬかっていました。ほんの少し歩いて、「これじゃ、靴がグチャグチャになっちゃうから、奥へ入るのはやめよう」と判断、足は自然に森の中に立つ舗装道路脇の丸木でできたカフェ・レストランへ。午後4時半くらいだったのになぜかもうお腹が空いて、ちゃんと食事をしてしまいました! これじゃ、運動になったどころか、かえって太るだけのような気がしますが、でもいい空気を吸ったからお腹が空いたんだし、やっぱり身体にはよかったんじゃない? ということに無理やり決定。でも、久しぶりのウィーンの森は気持ちよかったし、よい気分転換になりました。

まだ緑は見えません。春はまだ先。

 

2009年3月7日(土)  シェーンブルン動物園
   
今まで雪、みぞれ、雨といったいやなお天気が続いていたのに、今日は久しぶりに素晴らしいお天気! これはもう、外へ出掛けなくっちゃ! 動物園に行って見る?ということで、近くのシェーンブルン動物園へ出掛けたら、すごい人出! やっぱり誰でも考えることは同じみたい。しかも子どもがいて気軽に遊びに出かけるとなったら、やっぱり動物園だから、子ども連れがいっぱい。久しぶりに遊びに出られた子どもたちはどの顔も、もう本当に嬉しそうでした。

  シェーンブルン動物園に行ったのは、実は何とウン十年ぶり! ウィーンに来て間もない頃、ここに来てものすごいショックを受けたからでした。世界最古の動物園ということで来て見たら、何とどの檻も狭いことといったら!キリンが狭くて背の高い檻の中で窮屈そうにしていた様子が今でも目から離れないほどです。人間ならいわば、ちょうど三畳くらいの大きさの檻に入れられている感じ。これが虐待でなくて何でしょう?! 動物たちの悲惨な状況と人間の余りの勝手さに悲しさと怒りがこみ上げて、もう二度と来たくないと思ったのでした。

 1752年にマリア・テレジアの夫で、神聖ローマ帝国皇帝のフランツT世シュテファンにより世界最古の動物園が設置されて以来、1778年、ヨーゼフU世の時にシェーンブルン公園と共に一般に公開されたシェーンブルン動物園は、第一次大戦後ハプスブルク帝国が消滅するまで、王室の所有でした。

 1970年代以降、飼い方の古い動物園ということで批判の声が高まり、次第に訪問者数も減り、80年代終わりにはそれが最高点に達して、廃止や他の区への移転などが話題になった後、1991年には「シェーンブルン動物園有限会社」が設立されて、国から民間に所有が移りました。この時からシェーンブルン動物園は変わり始めます。動物学者でもある園長、ペッヒラーナーの大きな努力により、バロック建築を保存しながら、周囲に動物園の敷地を大きく広げ、各動物の生態にあった囲い、飼育場の構築に力を入れ、現在では絶滅危機種の保存に努めるなど、世界でも注目される動物園となりました。1996年には動物園をも含んだシェーンブルン宮殿、公園施設全体がユネスコにより世界文化遺産に指定されました。

 昔の檻はそのまま記念に残され、その横にずっと広い現在の囲いが生態にあわせた植物などによってアレンジされて続いています。昔のライオンの檻の中には金属のライオン像があり、小さな男の子がそのライオンにまたがって、おかあさんに写真を撮ってもらっていました。現在の囲いの中にはライオンは見当たらず、あれ?どこにいるの? と思ったら、ずっと後ろの方を右から左に歩いていくのが見えましたが、木々の植わった盛り土の後ろに隠れてしまって、その後は一度も姿を見かけませんでした。生態についての展示もとてもわかりやすく書かれています。

 あざらしたちは、たっぷりしたプールの中を気持ちよく泳いでいました。プールの横壁がガラス張りになっていて、水中を泳いでいる様子を見ることもできます。中国から借りているパンダが地面にぺちゃっと座って、笹をかじっている様子も愛らしいものでした。

 動物園に入ってしばらくしたら、お日様は隠れてしまい、かなり強い風が吹いてきて、すごく寒くなってきました。あざらしを見ているうちについに我慢できなくなって、一時間ほどで動物園から出て、急いで暖かいカフェに入り、熱いハーブティーで身体を温め、かなり歩いたので、疲れた足も休めました。

 動物たちへの待遇がずっとよくなっているのをこの目で見て、ホッとしましたが、でもやっぱり動物園は余り好きになれないと思いました。待遇がどんなに改善されても、動物たちは草原を走ることはできないし、大海原を泳ぎ回ることもできません。また獲物を取らず何もしなくても、えさが与えられる生活というのは果たして動物にとって幸福なことなのだろうか、という疑問も湧きます。確かに敵に襲われなくて済むのは嬉しい一面ではあるのでしょうけれど。

もちろん珍しい動物をこの目で見たい気持ちはわかるし、動物学の研究や絶滅危機種の保存にも必要というのも分かるんだけれど、やっぱり動物園て、なんだかんだと言っても、人間の勝手で動物を捕えて拘束しているには違いないですものね。

 

   Home | ごあいさつ 
仕事と生活 | お気に入り作家紹介 | ウィーン我が愛の街 | 旅日誌
|
 Café
  |
ひとりごと | 更新日誌 | 
リンク集