RSOウィーン(ウィーン放送交響楽団)を潰さないで!
■(ほとんど)最終結果報告(2010年11月13日) 皆様、長い長い間お待たせ致しました。新オーストリア放送局法案の審議は2009年の終わりまでに終わることになっていましたので、年が明ければ、皆さんにその結果をお知らせできると、ずっと各メディアのニュースに注意していましたが、法案可決のニュースはなく、全く何も知らされないままでした。 そのうちにコルネリウス・マイスターが、ド・ビリーに代わって2010年9月から4年間の契約で、RSOの常任指揮者に指名されたので、マイスターの契約期間中は、解散はありえないだろうから、2013年までは存続は保証されたと言えるだろうという記事がでましたが、はっきりしたことは書いてなく、お知らせできないままになっていました。RSOメンバーの友人たちも、はっきりと知らされていないのでよくわからない、と言います。ところが11月10日、RSOメンバーの大きな誕生パーティーがあり、そこに招かれたので、誰か詳しいことを知っている人はいないかと尋ねたところ、その人から話を聞くことができました。残念ながら、彼の言うこともほぼ同じでしたが、もしオーストリア放送局がRSOを解散しようとするなら、まずオーストリア放送局法自体を変えなくてはならないのだそうです。そして、それはかなり大変なはずだから、多分解散はないと思ってよいのではないか、ということでした。 けれどもRSOとしては、存続が決定したという知らせも、何年までにはっきりさせるという知らせも受けていないので、今、確実に言えることは、4年間は存続できるということだそうです。RSOメンバーたちは、考え過ぎても仕方がないから、現状を受け止め、その時はその時で対処しようとしているようです。ただ今までの状況から、この分なら多分だいじょうぶ、という確信もかなり大きいように見えました。 オーストリア放送局は国営ですから、政府と同じと見てよく、様々な政治的思惑があって、必要なことを黙っていたり、ごまかしたり、握りつぶしたり、ということが残念ながらまかり通っています。はっきりさせないことによって、逃げ口を残しておこうというやり方は、いかにもオーストリアらしいとも言えますが、RSOメンバーの置かれている状況を考えると、非常に理不尽なやり方だと思います。 これから先、2013/14のシーズンの後はどうなるのかを含めて、様子を見守って行きたいと思いますが、とても解散など出来ないほどに、RSOの国際的な地位、支持が高まればよいわけですし、来日公演も何度もあることと思いますので、どうか今後もますますの応援をよろしくお願い致します。今までのご支援、
■結果報告(2009年11月16日) 政府社会党・国民党間で、オーストリア放送局法改正に関する話し合いが行われました。RSOウィーン代表は、社会党メディア担当事務次官に、31,000集まったRSO存続請願署名を提出。16日午後には、両党はオーストリア放送局法改正内容に関して合意に達しました。RSO存続に関しては、オーストリア放送局法改正の一環として話し合われました。 その結果、オーストリア放送局(ORF)は、視聴料免除者の視聴料負担分として、今後4年間にわたり、1億6000万ユーロの返還を受けられることになりました。生活保護家庭はオーストリア放送局の視聴料を免除されますが、それを決定したのは政府であるのに、免除分の負担はオーストリア放送局が負っていたのですから、これは理にかなっていると言えます。2010年、2011年にはそれぞれ5000万ユーロずつ、2012年、2013年にはそれぞれ3000万ユーロずつ返還されます。 1.署名のお願い 1.署名のお願い (2009年6月2日)
ウィーンフィル、ウィーン交響楽団に次ぐ実力と言われ、今春も日本巡業公演で素晴らしい演奏を聞かせてくれ、また2010年も同時期の日本公演が決まっているRSOウィーン(ウィーン放送響。オーストリア唯一の放送交響楽団)が、今解散の危機にさらされています!
母体である国立オーストリア放送局全体の予算に占めるウィーン放送響予算の割合は、たったの0.8%に過ぎません。しかも聴取料を取る公共の放送局ですから、文化を養い、広める責務があり、そのためにこそRSOウィーンも存在するのですが、放送局の財政危機だからということで、全く何の相談もなく解散させようとしています。これは余りにも無責任なやり方だと思いますし、また国際的な名声を誇るオーケストラを、0.8%の予算を節約するために解散するのは余りにももったいない、かつ無謀なやり方だと思います。何とか存続の道を模索して欲しいと思います。 どうかRSOウィーン存続のための署名運動にご協力下さいますようお願い致します。下のURLを開けると、本文はドイツ語ですが、ずっと右に行くと旗印があり、英語、スペイン語、日本語から選んでクリックすると、状況説明が読めます。なお署名はローマ字でお願い致します。また署名は一人一回しかできませんので、ご注意下さい。 この署名運動は、RSOウィーンメンバーなどRSOウィーンの解散に反対する人たちが中心となって働きかけているもので、集めた署名は責任を問われるべき各団体に提出するものです。ですから署名、メールアドレスなど署名に関する必要事項は、どうぞローマ字で書き込んで下さるようお願い致します。日本語での状況説明は日本人にも状況をわかってもらうために、書き足したもので、本来の署名のための言語ではありません。 はっきりとした注意書きがないために戸惑われた方が多いと思います。 どうかお知り合い、友人の方々にもお送り下さり、一人でも多くの署名が集められますようご協力をお願い申し上げます。(2009年6月2日)
www.onlinepetition.at
日本語状況説明の後の「署名してくださる方はこちらから」をクリックすると、次のように書いてあります。 ●集められた署名は、この件に関して責任を問われるべき各団体(政治団体、報道機関、メディア)に提出されます。 <署名に関する記入事項> 1.既に送信したものの内容を変更することはできません。
2.署名経過中間報告 (2009年7月2日) RSOは独立採算制のオーケストラになれと要求されているのか、それとも引き続きオーストリア放送局のオーケストラとして存続する可能性があるのか、また署名はどの位集まれば存続できるのか、これらメンバーが一番知りたいことは、何度も何度も質問しているにも拘らず、経営側は新聞に出るまで口をつぐんでいるため、自分たちがどうなるのか全く分からない状態なのだそうです。質問に答えないのは本来法律違反なのですが、のらりくらりと宙ぶらりん状態に置いて時間稼ぎをするのも戦略のうちだ、と経営側は言っているそうです。 それにしても経営側として、例えば、できるならば引き続きオーストリア放送局のオーケストラとして存続できるよう努力したい、もしどうしてもダメなら独立採算制のオーケストラとしてやっていけるようその基盤作りに協力する、と言ったような経営側としての方針を全く出さない、あるいは出せないのはいったいどういうわけなのでしょうか? 2010年度まで全く何の情報も与えず、終わった時点で突然オーケストラは解散します、では余りにひど過ぎますよね。もしかしたら、実際には解散を目的としているので、なるべく何も知らせないように口をつぐんでいるのでしょうか? こんなことが許されるというのもおかしい気がしますが、法律的な道は全くないのでしょうか。署名委員会が、それに対して打てる手があるのに、何もしないということは、あり得ないと思いますから、経営側はさらに上の手を使って上手に立ち回っているのでしょうか? ドイツには14も放送交響楽団があり、いずれも活躍しているというのに、オーストリア唯一の放送交響楽団で、しかも国際的に素晴らしい実力を持つオーケストラをオーストリア放送局の予算の0.8%を節約するために解散するというのは、余りにひどいことだし、かつ余りに残念なことだと思います。もうひとがんばりして、ぜひともRSOウィーンを存続させましょう! 3.RSOウィーン記者会見(2009年9月11日) RSOウィーンをオーストリア放送局から独立させる、あるいは完全に解散するという事態から救おうとする力はどうやらひとつにまとまって来たようである。 RSO経営協議会委員(注:オーケストラ団員側から経営に参加している委員で、労働者側からの経営参加制度の形態のひとつ)たちとRSOウィーン存続請願署名キャンペーンの発起人による記者会見で発言したのは、有名文化人ばかりではなかった。国民党、緑の党、自由党ウィーン市会議員たちも、多かれ少なかれ、いわば「連帯声明」を出したと言ってよい。 常任指揮者ベルトラン・ド・ビリーによれば、「いわゆる”シナリオ4”、このオーケストラの完全な解散については、まだ結論が出たわけではない」。経営協議会委員はこの議論の導く方向に警鐘を鳴らす。これからRSO団員になりたいと思っていた若い音楽家たちは、考え直しを迫られているし、団員たちは不安を抱いている。ひどい経済的危機にあるオーストリア放送局が、予算削減をしようとする気持ちはわかるが、これは公共放送局の文化的使命に反している。しかも、局全体の予算に占めるRSO維持のための予算は、たったの0.8%に過ぎないのだ。 「我々は国立オーストリア放送局と政治とに翻弄され、不確実な情報の塊の犠牲になっている。これはオーケストラにとって致命的なものだ」と、オーケストラ代表。
この分なら、さらに頑張れば、存続の方向に動かせる可能性が出て来ましたね。ほんの少しだけホッとしました。ただし口約束は簡単にできますが、実際のところ具体的な政策は全く何も取られていませんし、後で、そんなこと言った覚えはないというのも簡単だし、よくあることですから、油断は禁物です。これからの各党の動きに注目していきたいと思います。昨日、RSOウィーンについて検索していくうちに、今年の6月4日に、ウィーン国立音大の学長が、オーストリア放送局総支配人に宛てて出した公開状を発見!重要な部分を以下にまとめます。 「総支配人殿、今まで国内外の数多くの機関、専門家の方々から、このオーケストラが音楽の国オーストリアにとってどれだけの価値を持つものかもう充分にお聞きになったことと存じますので、もう一度繰り返すことは致しません。オーケストラ維持予算が、放送局総予算の0.8%なのであれば、この国際的名声を持つオーケストラの価値は何倍になることか、とても数で表せるものではありません。 我々は、200におよぶ提携パートナーを持つ音楽大学の責任あるチームとして、文化的使命を持つ公法機関の総支配人としての責任を問い、RSOウィーンの長期的存続保障を打ち出すよう要求致します。」 この後に、学長および3人の副学長の署名があります。 今年の4月には、文化担当ウィーン市会議員のマイラート=ポコルニ氏が、RSOウィーンをオーストリア放送局から外す件について、我々はRSOウィーンを助成することはできない、なぜなら国はウィーン・フィルに責任があり、市(はそのままウィーン州でもある)はウィーン響に責任があり、オーストリア放送局はRSOウィーンに責任があるからだ。この分担は適当なものであると思うし、放送局には責任を自覚してもらいたい、というコメントを出しています。(2009年4月2日、ウィーン新聞) こう見てくると、9月11日の記者会見の段階に来るまでに、RSOウィーン存続請願署名の果たした役割は、大変大きいと言えます。署名をして下さったみなさま、本当にありがとうございました。ただまだ具体的な救済策が決まったわけではないし、決して楽観できる状況ではないと思われますので、まだ署名をしていらっしゃらない方は、当ページをよくご覧の上、どうかご協力を頂きますようお願い申し上げます。
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