6. ビール(Biel)、スイス 2002.8.12〜8.15
2002年8月12日（月）
ビールに着いたのは、12日の夕方。友人のルディが、仕事帰りに駅まで迎えに来てくれた。家に着くと、ルディの彼女でピアニストのビギィが、お友達を呼んでイタリア料理を作って待っていてくれたの。お友達カップルはバレリーナと皮膚科のお医者さん。面白い人たちで、色々なこと話してとても楽しい晩だったのに、お友達に会ったのは初めてだったし、何となく遠慮して写真撮らなかった。後ですごく後悔！
今回の滞在中は、ちょうどビギィがとても忙しい時で、その晩以外はいつも朝早く出て行って、夜１０時頃帰ってきたので、ゆっくり話すひまが全然なくて、とても残念だった。
彼女は今、合唱の指導者になるためのコースを受講中で、仕事の合間に通っているのでとても忙しいのだそう。全部で２年と言っていたから大変だなあ、と思ったけれど、彼女はすでに合唱の指導を受け持っていて、とてもやりがいがあって楽しいわよ、とパワフルに仕事をこなしていた。時にはお昼だけちょっと戻ってきてまた車で１時間かかるところへ出かけて行ったり、予定を聞いただけでこちらの目が回りそうだった。
2002年8月13日（火）
今日はルディが、今ちょうどビールで開催中のスイスEXPOに案内してくれると言う。会場はビール湖畔。歩いてたった６分の近さ。
スイスEXPOは35年〜40年(!)に一度開かれるのだそうで、前回は38年前。う〜ん、時の観念がぜんぜん違う！ビール湖に開催期間の半年間だけ橋をかけ、両岸に立つパビリオンを結ぶ。
突然のルディさんの書き込みが、掲示板訪問者の間にちょっとした騒ぎを巻き起こしましたね。あれはちょっと説明がないと意味がよくわかりませんよね。
ルディはファゴット奏者。それに音楽学校の校長先生もやっています。４ヶ月前にＰＣを始めたばかりで、I-Macのすごくかっこいいのを持っているの。それで、ＰＣを見せてくれた時、私のＨＰも一緒に見て、
「掲示板てすぐその場で書き込めるのよ、今すぐでもできるよ」と言ったら、あの書き込みを書いてくれたというわけ。つまり私は隣で見ていたの。だから、書き込みが「君が家に着いたら、もう僕からの挨拶が届いているよ」となったわけでした。
そのあと、ルディが「ね、ファゴットのレッスンしない？教えてあげるから吹いてごらん。絶対音出せるから」
「え〜、ほんとにいいの！？ やらせて、やらせて！」
というわけで、頬を膨らませたり、唇を口の中に巻き込んだりしてがんばること５分・・・出ました、出ました！ 二つも音が出たの！ その嬉しかったことと言ったら！
ルディは「普通は音一つしか出ないんだから、二つ出たなんて大したものだよ」なんて一生懸命誉めてくれました。
うん、あれで小さくても何か曲が吹けたらすごくいい気分だろうなあ・・・ 管楽器の音ってどれもそれぞれすてきな色合いがあって、
どれも好きだけれど、ファゴットの優しさと深さはとても魅力的。
ファゴットはバスーンとも言って、長さが１mくらい、重さは2.5kgもあるので、持っているだけでも大変。でもかっこいい楽器だし、音も低く優しい。音の高さによってまったく表情が変わるところが、ファゴットの魅力なんですって。
ルディはピアニストの彼女と暮らしてるんだけど、ちょうど彼女がすごく忙しくて、13日と15日の丸二日間ルディがつきっきりっで、今ちょうど開催中のEXPOに案内してくれたり、ビール湖上を船で島に渡り、お魚料理を食べて、島をお散歩して、それはもうあれこれおしゃべりして、最高に楽しかった！ 今までの人生の話、パートナーシップの難しさの話。
あとで二人の間に波風立たなければいいんだけど、、、
でもね、彼女もすっごく感じいい人なの。
彼女はビギィというんだけど、でもスイス人じゃなくてスェ−デン人。
彼女はベーゼンドルファー（ウィーンの伝統あるピアノメーカー、グランドピアノしか生産していない。超高級ピアノ）を持っているので、いない時に（だって恥ずかしいからね）ちょっと弾かせてもらっちゃった。
私が弾けるようなやさしい曲の楽譜なんか持ってるかしら、って探したら、バッハの平均率曲集があったので、１番のプレリュード（というとすごい曲みたいだけれど、グノーがこれをアベ・マリアに使ったのね）を弾いたら、タッチも音もすごくよくて、最高の気分だった！
ビギィに知り合ったのは４年前の夏、ルディと一緒に私が滞在していたオーストリアのアルプスの村、ミッテルバッハまで遊びに来てくれた時。私の宿に夕食に招いたり、一緒にマリアツェルの教会を見たり、２日間を過ごして、わあ、感じいい人だあって、いっぺんに気に入ってしまったの。ルディに知り合ったのは、８年前、私の友人を通じて。
１４日
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